2024年6月8日 「洋風画を楽しむワークショップ」

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ページ番号4001885  更新日 2024年6月12日

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6月1日(土曜日)、開催中の「歸空庵コレクションによる 洋風画という風」に関連したワークショップを行いました。多くの人にとって、あまりなじみのない洋風画について、その魅力を知って楽しんで頂けるよう、企画しました。

まずは講義室でスライドを見ながら、洋風画とはどのような特徴があるのか、実際に展示中の作品を取り上げ、それらのポイントを探ります。
風景から人物、花鳥について画題ごとに作品を取り上げ、その作品のどのような点が「洋風」なのか探っていきました。
例えば、同じ富士山というモチーフを描いた、江戸狩野派の祖である狩野探幽による洋風画ではない作品と、司馬江漢が油彩で描いた洋風画の作品をご紹介しました。スライドで説明を重ね丹念に比較すると、江漢の富士山が従来の表現とは大きく異なっていることがよくわかります。

講演会uematsu

ワークショップの様子


次に、展示室で実際に洋風画を見て、遠近法や陰影法、背景の表現が果たして「洋風」であるか、参加者それぞれが気になる作品とじっくり向かい合いました。何人かの方にお話をお聞きしたところ、「洋風画について理解を深めた後では、同じ絵でも違って見えてきて面白い」などといった嬉しい感想も頂きました。参加者の方々の作品のとらえ方もわかり、こちらも勉強になりました。

最後に、2つのグループに分かれて掛軸の取り扱いを学びました。教材用の掛軸を使って、箱から掛軸を取り出すところから片付けるまでをお手本を示した後に実際にやって頂きました。なかなか緊張する、またやってみたい、など皆さん真剣に取り組まれていました。

このワークショップは午前・午後で2回開催し、いずれも内容は同じです。また館蔵品展の際などに古美術について親しんで頂けるような内容を考えたいと思います。ご参加ありがとうございました。