2024年7月21日 あいざわふみさん こどもアトリエ

このページの情報をXでポストできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページ番号4001899  更新日 2024年7月24日

印刷大きな文字で印刷

連日暑い日が続きますが、夏休みに入った子どもたちは元気いっぱいです。7月21日の日曜日には、3歳から小学生の子どもと保護者を対象にした造形ワークショップ、こどもアトリエを開催しました。今回は初めて参加してくれたご家族がたくさんいました。講師は絵本作家のあいざわふみさんです。あいざわさんは、2021年と2022年にボローニャ国際絵本原画展に入選し、それをきっかけに昨年初めての絵本「わたしおねえちゃんになります」(こぐま社)を出版しました。

こどもアトリエの冒頭には、あいざわさんにご自身の絵本の読み聞かせをしてもらいました。主人公の女の子と森の動物たちとの心あたたまるやりとりの物語を聞いた子どもたちは、あいざわさんのワークショップに自然と入っていくことができたようです。
今回はさまざまなな素材を使って、自分のお気に入りの場所をつくるというもの。その場所には、自分や家族、お友だちや動物たちがいるかもしれません。あいざわさんは、最初の説明のなかで、こうしないといけない、というのは何もありません、と子どもたちに伝えてくれました。
まず、それぞれの場所の地面や床となる台紙を作ります。宅急便の箱やお菓子の箱から切り出した厚紙や段ボール紙のなかから各自1枚を選び、そこにさまざまな紙を貼っていきます。なかでも、あいざわさんが絵具などで模様を付けた紙は、小さく切っても深みがあり、子どもたちにも大人気でした。そのほかにも、色画用紙や古い雑誌の端切れ、包装紙などを、切ったりちぎったりして貼っていくと、カラフルな台紙が出来上がりました。
あとは、そのうえに思い思いの世界を作り出していきます。みんなお家から小石、木の実、ボタン、毛糸など、工作に使えそうな小さなものをもってきてくれました。美術館にあるいろいろな素材(たくさんの紙、コルク、葉っぱ、リボン、色々な緩衝材など)も、箱に入れて並べて自由に使えるようにしました。さらには、あいざわさんが持ってきてくれたカラフルな粘土、半透明のシーグラス、浜辺のすべすべの小石などは、普段あまり見かけない面白い素材だったので、子どもたちも保護者のみなさんも興味津々でした。あいざわさんが用意してくれた粘土は、クレイアニメーションなどに使われるもので、ピンク、青、黄色、蛍光色などいろいろな色があって、いつまでも固まらないそうです。この粘土でちいさな動物をつくったり、コルクや小石に粘土を貼り付けて不思議ないきものをつくったり、子どもたちの手が止まることはありません。あいざわさんは、各テーブルを回って、丁寧に子どもたちに声をかけてくれて、アドバイスをしたり、難しい作業を手伝ってあげたりしていました。今回は素材のバリエーションが幅広かったので、ボンドやテープではくっつかない場合は、大人と一緒にグルーガンで固定しました。台紙の上にはたくさんの小さな物語が生まれ、自然の風景を作り出す子もいれば、お店屋さんやおうちの中の様子を表す子もいて、なかには背景を立てたり、動く仕掛けを考えたり、アイデアはどんどん広がっていきました。3歳や4歳のちいさな子どもたちもたくさんいましたが、集中力が切れることなく、あっという間に時間がすぎてゆきました。
最後には、みんなの作品を机にならべて発表会をしました。ちいさな「お気に入りの場所」がずらりと並ぶと、とっても素敵な世界が広がりました。あいざわさんも、どんな作品なのか一緒にコメントをしてくれました。保護者のみなさんの中にも自分の作品を作った方が多く、大人も子どももそれぞれに熱中している様子が見られました。

あいざわさんは今回のワークショップのために、いろいろな材料を集めたり、模様の紙を作ったり、たくさんご準備くださいました。おかげでみなさん制作を思い切り楽しむことができたようです。あいざわさんは普段はアメリカにお住まいですが、夏の一時帰国中にこどもアトリエの講師をお引き受けくださいました。ありがとうございました。

イベント風景1

イベント風景2

イベント風景3

イベント風景4

イベント風景5

イベント風景6