上板橋小学校(令和8年3月25日訪問)
教育長訪問記
3月25日(水曜日)上板橋小学校を訪問しました。卒業式に参列するためです。令和7年度は49名の児童が卒業するのですが、鶴田校長からは事前に、この学年の児童は1年生から3年生までがコロナ禍だったので、大変な思いをした子どもたちで、教職員も子どもたちも、数々のハードルを乗り越えてきた、と伺っていました。ですから本当に頑張った、この子たちの姿を教育長に見てもらえるのは幸せですとおっしゃっていました。
はじめに卒業生が入場します。間隔をとって、ゆっくり歩いて入場してきます。入場曲は在校生代表の5年生によるリコーダー演奏による、エルガーの「威風堂々」のサビの部分でした。卒業式にはぴったりの曲です。
開式、国歌斉唱ののち、卒業証書授与となります。一人ひとり壇上に上がって、呼名されたら返事をして、鶴田校長の前に立って証書を受け取ります。それぞれが堂々としていて、誇らしい姿が見られました。そして校長式辞、板橋区長・板橋区教育委員会告辞、来賓祝辞と続きます。告辞の中では、アンパンマンの作者・やなせたかしさんのメッセージ「失敗を恐れないこと」「優しさを忘れないこと」「与える勇気を持つこと」を引用してお話ししました(全校共通です)。
門出の言葉は卒業生全員が壇上に上がって、リレー方式で言葉を発していく形式で、前半は入学してから今までの出来事を思い出とともに語り、後半はお世話になった人々への感謝の気持ちを言葉にしました。途中から目に涙が浮かんでいる児童もいました。合間には在校生代表の5年生も立ち上がって、6年生への感謝とお礼の言葉を発する場面もありました。向き合う形になり感動的です。
卒業式というのは、最上級生のバトンを後輩に渡す儀式でもあるのです。確かに渡した、確かに受け取った、それぞれの思いを全員で確認し、それを大人たち(教職員、保護者、地域の人々)が見守り、見届けます。
結びの合唱は卒業式の定番ソング「旅立ちの日に」。この歌は埼玉県の中学校の校長先生(作詞)と音楽の先生(作曲)が創り披露したものが全国の学校に広がった名曲です。私も知っている歌ですので、一緒に歌わせていただきました。多くの児童の目には涙。鶴田校長、担任の先生をはじめ数名の教職員が涙を拭っています。感動的なフィナーレを迎えました。
続いて参列者全員での校歌斉唱ですが、3番の歌詞に出てくる、シンボルツリーの万刀葉椎が卒業生の姿を校庭で見守ってくれています。6年間、毎日この子たちを優しく見守ってくれていたのです。
そして卒業生の退場となります。会場の全ての参列者の大きな拍手に見送られて卒業生が退場しました。曲は5年生のリコーダー演奏による「蛍の光」でしたが、入場曲の演奏や門出の言葉も含め、5年生の態度も立派でした。
感動的な余韻に浸りながら、校長室に戻って鶴田校長とお話ししましたが、卒業式の練習では、6年生が自分たちで式をきちんとしようと主体的に取り組む姿があったそうです。子どもたちが成長して巣立っていく、これはまさに教育の力ですね、とお伝えしました。学校だからこそできることがあります。
今回の式典に参列して私は「啐啄」という言葉を思い出しました。「そったく」と読みます。鶏のひなが卵から生まれる時に、ひなが中から殻をつつくのが「啐」、親鳥が外からつつくのが「啄」です。両者が良いタイミングで起こると殻が破れて生まれてくるというわけで、啐啄同時、啐啄同機とも呼ばれます。そうなると、親鳥が中のひなの動きを察知して適切につつくことが重要となります。本校の教職員がその役割をしっかり担っていたからこそ、児童が困難を乗り越えて今日という日があったのではないかと思うのです。改めて、今日まで児童の成長に伴走し、適切なタイミングで優しく殻をつついてくれた本校の教職員に感謝します。
学校とは実に魅力的なところです。子どもだけでなく、大人も成長していきます。だからこそ私は教育という仕事に誇りを感じるのです。
卒業生の輝かしい未来を祈念します。
(記・長沼豊教育長)
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