2016年5月5日 浜松小源太の描いたこども

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ページ番号4000957  更新日 2020年1月28日

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本日5月5日はこどもの日です。

現在開催中の「絵画・時代の窓」展より、こどもを描いた作品をご紹介します。

浜松小源太(1911年〜1945年)は秋田に生まれ、師範学校卒業後は地元で学校の先生をしていましたが、1935年に上京し、板橋区志村の小学校の先生をしながら画家としての活動を続けていました。
「エコール・ド・東京」「創紀美術協会」など前衛的なグループに参加。
シュルレアリスムの影響を受けた作品を描いています。

1938年、創紀美術協会に発表したのが、現在展示中の《世紀の系図》。

画面の中央には眠る赤ちゃんの姿。カーキ色の軍服に絡め取られそうになっています。

その上には破れた旗も見えます。

下には兜、卵、リボンでできたように見える鳥、怪物のようなものの足など、様々なものが見えてきます。

戦争に向かう時代の日本の将来を予見するような、浜松の時代やこどもを見る目を伺える1点です。
浜松はその後、ビルマ(現・ミャンマー)で日本語教員をしていましたが、現地召集を受け、1945年4月に戦死扱いとなっています。

パソコンなどで見ると小さな作品かと思われるかもしれませんが、実物は縦が145センチもある、迫力のある作品なのです。
色の使い方、筆使いもとても美しい作品なので、ぜひ実物を見にいらしてください。

このページに関するお問い合わせ

板橋区立美術館
〒175-0092 東京都板橋区赤塚5-34-27
電話:03-3979-3251 ファクス:03-3979-3252
区民文化部 文化・国際交流課へのお問い合わせや相談は専用フォームをご利用ください。