2016年12月24日 清塚紀子さん展示風景

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ページ番号4000833  更新日 2020年1月28日

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お天気のいい週末、「発信//板橋//2016 江戸ー現代」展にお越しになりませんか?
会期は年明け1月9日(月曜日・祝日)まで。閉幕まで今日を入れてあと10日になりました。どうぞお見逃しなく!

今日は清塚紀子さんの展示風景をご紹介します。
清塚さんは銅版画の作家です。
本展では、当館の所蔵品と、今年制作の新作を展示しています。

清塚さんは、作品に鉛箔を使うことが多くあります。
先日のトークイベントでは、鉛を使っている初期作品『私の記憶』(1976年)を作るに至ったエピソードが印象的でした。
モノ、素材に制作の発端があるという清塚さん。ある日アトリエでハガキくらいの銅版が割れたとき、絵になる魅力を感じて版にしたそうです。
それを耐水ペーパー(耐水の紙ヤスリ)に刷ってみたいと思ったのですが、耐水で刷れないので鉛に刷ることにたどりつきました。
鉛の物質感が映える『私の記憶』、実際にご覧ください。

清塚紀子作品 展示風景 撮影:大谷一郎 「発信//板橋//2016 江戸-現代」


本展コミッショナーの深井隆さんは清塚さんの作品に琳派的な感覚があることを感じたといいます。
これまでは主に鉛箔を使ってきましたが、今回は初めて金箔を使った新作を出品しています。
画像の作品には銀箔を用いています。
作品に付けるコンデンサー(蓄電器)やチューブなどは、秋葉原の電気街でまとめ買いするそうです。

清塚紀子作品 「宙へ-2」(2016年) 撮影:大谷一郎 「発信//板橋//2016 江戸-現代」


エッチングの細かい線の表情や、黒の深み、箔の表情など、静謐な世界をぜひご覧ください。

作家プロフィール

1940年旧満州国奉天省生まれ、板橋区在住、東京藝術大学大学院美術研究科油絵専攻小磯教室修了。1968年「第32回新制作協会展」新作家賞受賞、1976年「第12回現代日本美術展」東京国立近代美術館賞受賞、2009年清塚ミュージアム(岐阜県)オープン

作家コメント

「私は私の記憶をとどめるように鉛の中に入れます。」かつて私はこう語り、作品の中に漂い留めた時間や制作する時間に思いを馳せた。江戸と現代をむすぶというこの展覧会で、私の作品は新たな記憶を重ねる。これまでは主に鉛箔を用いてきたが、今回は金箔を使った作品を試みるつもりだ。

「発信//板橋//2016 江戸ー現代」展

展覧会について詳しくは以下のページをご覧ください。

このページに関するお問い合わせ

板橋区立美術館
〒175-0092 東京都板橋区赤塚5-34-27
電話:03-3979-3251 ファクス:03-3979-3252
区民文化部 文化・国際交流課へのお問い合わせや相談は専用フォームをご利用ください。