2016年12月16日 白石顕子さん展示風景

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ページ番号4000836  更新日 2020年1月28日

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「発信//板橋//2016 江戸ー現代」展、開催中です!
今日は白石顕子さんの展示風景をご紹介します。

板橋区に生まれ育った白石さん、本展では集合住宅をモチーフにとした油絵を展示しています。
高島平や西台にある団地など板橋の風景に、江戸を含む様々な風景を重ねて描いています。

写真:作品1
画像:『手紙』2012~2016年/油彩、キャンバス/162×486cm

写真:展示風景


『手紙』は現代の集合住宅に、江戸時代の長屋の屋根の形を組み合わせて描かれています。
少しずつ重ねられた油絵の筆致が印象的で、斜めから見ても表情が違って面白いです。
ここは白石さんご自身のおすすめ鑑賞地点です。

写真:作品2
画像:『日を重ねる』2012~2016年/油彩、キャンバス/162×648cm

当館所蔵の屏風、狩野尚信『富士見西行・大原御幸図屏風』を見て制作された『日を重ねる』。
左側は富士見西行図屏風の富士山と、板橋の自宅マンションから見える富士山のイメージを重ねて描かれています。「土地の長閑さを映すような余白は、東京にありながらも穏やかな板橋に似ていると思いました。」と白石さんは語ります。絵具を重ねられた余白の描写に注目です。
建物が描かれている右側は、お勤め先で日々押印する「出勤簿」の景色を意識して描かれたそうです。
1年分が1枚にまとまった出勤簿のマス目が印で埋められているのを眺めるのが好きだという白石さん。『日を重ねる』というタイトルはそんなところにも由来していそうです。
大きな画面に描かれた絵の具のマチエールの面白さを、展覧会で実際にご覧ください。

作家プロフィール

白石顕子(しらいし あきこ)

1980年東京都板橋区生まれ、板橋区在住、武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻修了。2012年個展「レスポワール展」(銀座スルガ台画廊)、2013年個展(銀座スルガ台画廊)、2015年「昭和会展」(日動画廊、東京)

作家コメント

江戸屏風で気になったのは、狩野尚信の余白です。土地の長閑さを映すような余白は、東京にありながらも穏やかな板橋に似ていると思いました。また、板橋の団地や江戸を含む様々な風景を重ねて建物を描きました。自分がここにいることを理解する制作になり、絵はどことなく私に似たようです。

「発信//板橋//2016 江戸ー現代」展

展覧会について詳しくは以下のページをご覧ください。

このページに関するお問い合わせ

板橋区立美術館
〒175-0092 東京都板橋区赤塚5-34-27
電話:03-3979-3251 ファクス:03-3979-3252
区民文化部 文化・国際交流課へのお問い合わせや相談は専用フォームをご利用ください。