2016年12月20日 川島大幸さん展示風景
「発信//板橋//2016 江戸ー現代」展、開催中です!
今日は川島大幸さんの展示風景をご紹介します。
美術館の入り口でみなさまを出迎える、『Face on Mars』(2016年/石/60x90x60cm)。
実はこの作品は別の作品に繋がります。
川島さんの作品は、美術館の1階、階段の踊り場にも展示され、たどりながら見ていくと展示室に導かれます。
展示室では石庭のようなインスタレーションが展開されています。

配置された大小の石はメタリックなオレンジ色をしていて、異質な存在感を放っています。
この作品は、SF小説が好きな少年だった川島さんが、火星と枯山水の組み合わせに可能性を見つけ制作したものです。
実際にある石を型取り、FRP(繊維強化プラスチック)に成型して、メッキを施しています。
オレンジ色はNASAが撮影した火星の色を基にしているそうです。
色と質感が変わることで、原型には自然石を使っているのにも関わらず隕石のような異世界を感じると川島さんは言います。
さらに『太陽系第四惑星之庭』の一部分には、美術館入り口の『Face on Mars』から型取ったところがあります。ぜひ展示室で探してみてください。
『太陽系第四惑星之庭』の部屋は自然光が差し込むので、時間帯によって光が移り変わり、作品の表情も変わっていきます。
ぜひ枯山水と火星のイメージが結びついた「庭」で思索の時間を過ごしてみてください。
作家プロフィール
川島大幸(かわしま ひろゆき)
1987年静岡県生まれ、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻彫刻研究領域修了。2014年個展「川島大幸展」(ギャラリー現、東京)、2014年「東海さるく アーティスト・イン・レジデンス」(リバーパル五ヶ瀬川、宮崎)、2015年「石彫の現況2015」(長泉院附属現代彫刻美術館、東京)
作家コメント
私は、火星と枯山水の組み合わせに新たな可能性を見つけました。鑑賞者に想像・想起させることを促す枯山水と火星のイメージが結びつくことで、具体性を帯びた宇宙が出現します。また、遥かな時を想像することで、本作品から過去と現在、未来に思いを馳せることができるでしょう。
「発信//板橋//2016 江戸ー現代」展
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